19世紀を中心とした軍事的学知をめぐる人と書物の交錯

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ニュース・お知らせ

―科研の内容に関連する学会・研究会のお知らせも掲載しています―

  • 2023/3/30

    研究活動(2022年度活動報告)を追加しました。

  • 高等研究所セミナーシリーズ【グローバル・ヒストリー研究の新たな視角】公開講演会:「日本陸軍のグローバルな戦略・謀略と日独防共協定」(1/21)

    趣旨

    本講演では、明治期以来の日本陸軍参謀本部によるユーラシア(とりわけトルコ、コーカサス、イラン、アフガニスタン、インド、新疆、内外モンゴルなどロシア・ソ連南部接壌地域)に対する情報収集と対露・対ソ戦略および謀略について、グローバル・ヒストリーの観点から検討する。さらに、ユーラシア国際関係史のなかに日独関係史を位置付け、日本陸軍の対独・対ソ政策が、第二次世界大戦期、ユーラシア国際関係の変動を受けて、「反ソ防共」から「連ソ容共」へと変質する過程をトレースすることとしたい。

    登壇者

    田嶋信雄(成城大学法学部 教授)

    2023年1月21日(土)14:00~17:30

    会 場

    オンライン開催 ※ZOOM

    プログラム

    14:00~14:10 開会挨拶(谷口眞子)
    14:10~15:10 講演「日本陸軍のグローバルな戦略・謀略と日独防共協定」(田嶋信雄)
    15:10~15:30 休憩
    15:30~17:25 討論(司会:小原淳)
    17:25~17:30 閉会挨拶(谷口眞子)

  • 2022/10/29

    高等研究所セミナーシリーズ【グローバル・ヒストリー研究の新たな視角】公開講演会が開催されました。

    日時:2022年10月29日(土)14:00-17:30
    論題:「ペルビチン(覚醒剤)と独日関係―第二次世界大戦期を中心に―」(2022/10/29)
    講演者:熊野直樹(九州大学法学研究院政治学部門 教授)

    趣旨
    本報告の目的は、ペルビチン、いわゆる覚醒剤を通じて、第二次世界大戦期のナチス・ドイツと日本との関係(独日関係)を考察することである。覚醒剤を商標化したものが、ドイツではペルビチン、日本ではヒロポンと称される。覚醒剤の原料は麻黄であり、内モンゴルが主たる生産地である。麻黄から抽出されたものが咳止め効果のあるエフェドリンであり、明治期に長井長義によって発見された。これから製造されたものが覚醒剤であり、第二次大戦前夜、軍事目的のためにドイツで「開発」された。モルヒネやコカインなどの麻薬に比べてその歴史は浅い。本報告では、麻黄、エフェドリン、覚醒剤を通じて独日関係の新たな側面を明らかにしていきたい。その際、独日の麻薬政策や麻薬使用の実態を明らかにするとともに、独日比較も行いたい。

    また、同日10月29日には、科研集会が開かれ、本科研メンバーの原田敬一氏による「『軍事新報』の軍事情報について」という報告が行われました。

     

    2022年8月10日(水)から11日(木)にかけて、津山における史跡見学及び、津山洋学資料館において、2022年度「19世紀を中心とした軍事的学知をめぐる人と書物の交錯」公開科研集会を行いました。

    【プログラム】
    9:30~9:40 開会の挨拶(谷口眞子)
    9:40~10:10  小島徹(津山洋学資料館館長)基調講演「津山藩の洋学者と西洋の「兵学」」
    10:10~11:00  竹村厚士(武蔵野大学教養教育リサーチセンター、湘南鎌倉医療大学非常勤講師)「ジェンナー、ナポレオン戦争、幕末の蘭方医学」
    11:00~11:10 小休憩
    11:10~12:00 鈴木直志(中央大学文学部教授)「あるドイツ兵書の遍歴-シャルンホルスト『野戦必携』の伝播と受容」
    12:00~12:50  昼休み
    12:50~13:40  谷口眞子(早稲田大学文学学術院教授)「幕末維新期における西周と津田真道―三津同盟構想に寄せて」
    13:40~14:20 総合討論
    14:20~14:25 閉会の挨拶(谷口眞子)

  • 2022/7/28

    早稲田大学高等研究所セミナーシリーズ【グローバル・ヒストリー研究の新たな視角】公開講演会
    日時:2022年7月30日(土)14:00-17:30
    論題:「オスマン帝国の「小戦争」と暴力」(7/30)
    講演者:永島育(早稲田大学総合人文科学研究センター 招聘研究員)Zoom開催:要事前登録

    趣旨
    「小戦争」とは、帝国主義国が植民地における抵抗運動等を鎮圧するために実施した軍事作戦のことであり、その遂行は植民地の民衆への暴力と不可分一体であった。東欧・中東を500年以上にわたって支配してきたオスマン帝国は、近代になると独立を求める民族主義者による武装闘争に悩まされ、帝国主義国ではないにもかかわらず、帝国主義国のそれを参考に国内で「小戦争」を実施した。本講演では、20世紀初頭のバルカン半島南部でオスマン陸軍が実施した「小戦争」を事例に、とくに「小戦争」の特徴ともいえる民衆への暴力(ここではブルガリア人民衆に対する暴力)について分析する。この分析を通じて、オスマン帝国における軍事的暴力の特徴を提示し、同様の暴力が相次いだ近代史における位置づけを考察したい。

    2022/4/17

    ○「軍隊と社会の歴史」研究会

    日時:2022年 4月 30日 (土) 14:00 ~ 17:30
    論題:「藩・旧藩社会にみる「文明」―下総佐倉藩の事例から」
    講演者:宮間純一(中央大学教授)

    Zoom開催:要事前登録

    https://zoom.us/meeting/register/tJ0scOuqrTspHNJiQ400Eb8E_yY7HGU7Q7X6 

    趣旨
    本講演では、旧藩社会(廃藩後も続く旧藩にもとづく社会的結合)や、その前提となる幕末期の藩が有していた「文明」観について、下総佐倉(千葉県佐倉市)を事例に検討する。幕末期に老中を務めた佐倉藩主堀田正睦は、西洋の「文明」を積極的に摂取しようとした大名だとイメージされるが、この人物像は正睦とその息子である正倫に仕えた旧藩士・旧領民が正睦を顕彰する過程で創り出したものであった。正睦は、いち早く西洋の技術・知識を採り入れ、日本を列強にならぶ「文明国家」に押し上げようとした人物だと称美されてゆく。このような、正睦にまとわりつく「文明」言説を追跡することで、19世紀後半の日本の一地域における国家観・世界観を分析したい。

    ○《公開研究会のご案内》
    【主催】科学研究費補助金基盤(A)「前近代ユーラシア世界における広域諸帝国の総合的研究:移動する軍事力と政治社会」(研究代表者:杉山清彦・東京大学教授)

    【連続オンラインワークショップ(全3回)】
    「武人たちのユーラシア──越境・征服・統合──」
    《第1回:「帝国を統べる武人たち」》

    日 時 :5月7日(土) 13:30-17:00
    開催方式:オンライン方式(Zoom)
    参加方法:事前申し込み制=申込URL https://onl.la/PNBzNwH(申込締切:5月5日(木))
         申し込まれた方に、事前に参加URL・報告資料URLを電子メールで通知します。

    〈プログラム〉
    13:30-13:40  趣旨説明
    13:40-14:20 前田 弘毅(東京都立大学)「サファヴィー帝国の「奴隷軍人」──二人のグルジア武人の生涯から」
    14:30-15:10 真下 裕之(神戸大学)「ムガル帝国の武人たち──マンサブダールという生き方」
    15:10-15:50 杉山 清彦(東京大学)「八旗制下のマンジュ旗人と王権──大清帝国を築いた武人の家」
    16:00-16:20 コメント 鈴木 直志(中央大学)
    16:20-17:00  討 論

    〈趣 旨〉
    前近代のユーラシアで継起し、広域・多様な地域・集団を統合した「帝国」。その形成・運営の担い手たる「武人」すなわち軍事エリート・武力集団はどのような存在であり、彼らと王権・政治社会との関係は、いかなるものであったか。このワークショップでは、さまざまな時代でユーラシアの東西を横断的に捉え、武人の姿を比較検討する。
    第1回は、16-17世紀に〈武〉を原動力として巨大統合と長期支配を現出したサファヴィー・ムガル・大清の三帝国を取り上げ、従来の研究分野の壁をこえて「帝国を築き、動かす武人たち」の諸相を見渡したい。
    【問合せ先】bujinws@gmail.com

  • 2021.10.3  

    高等研究所セミナーシリーズ 【グローバル・ヒストリー研究の新たな視角】公開講演会:「幕末維新期における西洋兵学の受容―翻訳兵書の分析視点―」(10/30) – 早稲田大学 高等研究所 (waseda.jp)

    公開講演会ポスター

    ・日本クラウゼヴィッツ学会研究大会(2021年10月16日土曜13時)のお知らせ CLAUSEWITS学会 (clausewitz-jp.com)

  • 2021.7.27

    高等研究所セミナーシリーズ 【グローバル・ヒストリー研究の新たな視角】 公開講演会:
    「陸軍将校の国際移動と知の交流―デュ・ブスケを例に―」(2021/7/31)

     

    高等研究所セミナーシリーズ 【グローバル・ヒストリー研究の新たな視角】 公開講演会:
    「仏日における国際日本学の研究動向と今後のゆくえ」(7/10)が行われました。

  • 2021.4.24

    研究活動に、2020年度活動報告を追加しました。

  • 2021. 3.22

    軍隊と社会の歴史研究会 日時:2021417日(土)14:00

    論題:「ドイツ植民地戦争論のなかの義和団事件」

    講演者:淺田進史氏(駒澤大学) コメンテーター:小原淳(早稲田大学文学学術院) 司会:谷口眞子(早稲田大学文学学術院) 

    Zoomと対面のハイブリッド開催:(参加申込先:後日に改めてご連絡します)

     プログラム

    14:0014:10 開会挨拶

    14:1015:10 講演「 ドイツ植民地戦争論のなかの義和団事件 」(淺田進史)

    15:1015:30 休憩

    15:3016:00 コメント(小原淳)

    16:0017:30 討論              

     【主催】WIAS(早稲田大学高等研究所)【共催】基盤研究(A)19世紀を中心とした軍事的学知をめぐる人と書物の交錯」,「軍隊と社会の歴史」研究会

     

    2021.3.8(19:00-21:00) 科研集会が行われ、以下の報告が行われました。(zoom開催)

    小松香織(早稲田大学)「2020年度末段階での研究状況および2021年度の研究計画」

     

    2020.12.26(14:00-17:00) 科研集会が行われ、以下の報告が行われました。(ホテルエコノ福井駅前の貸会議室とzoomと対面のハイブリッド開催)

    鈴木直志(中央大学)「洋学の軍事科学化とドイツ兵書」/丸畠宏太(敬和学園大学)「19世紀ドイツの兵士向け雑誌『兵士の友』とその周辺事情」

     また翌日、12.27には、福井市立図書館での史料調査を行いました。

  • 2020.11.16 2019年度研究活動を追加しました。

    2020.10.17 日本クラウゼヴィッツ学会研究大会(2020.10.17:13:00-18:00)において、科研メンバーの丸畠宏太による「作家ルイ・シュナイダー(Louis Schneider)と軍事雑誌『兵士の友(Soldatenfreund)』―下からの軍国主義の原風景か?」(「クラウゼヴィッツ時代の軍事コミュニティ」)報告が行われました。詳細は以下のHPをご覧ください。

    2020.10.10(10:30-13:30) 科研集会が行われ、以下の報告が行われました。松本彰「太平楽会 1872年 ボストン -19世紀中葉の戦争と平和、国民と歌―」/竹本知行「幕末期における洋式兵学の輸入と邦訳兵書」。さらに、同日には早稲田大学高等研究所主催、高等研究所セミナーシリーズ 【グローバル・ヒストリー研究の新たな視角】 公開講演会:大井知範氏(清泉女子大学 准教授)「19世紀のオーストリア海軍遠征記にみる海軍のグローバル化」が行われました。詳細はHPをご確認ください。

    2020.7.18(19:00-22:00) 科研集会が行われ、以下の報告が行われました。小暮実徳「1850 年代における軍事的学知関連蘭書の日本流入・伝播の実態-その位置づけと意義」/中島浩貴「軍事的学知の公共圏―1870 年代におけるドイツ語圏軍事文献の射程」。

  • 2020.3.3 日本クラウゼヴィッツ学会(2020年2月19日、学士会館3階310号室)において、本科研メンバーの中島浩貴が「軍事的な知の範囲――第一次世界大戦前の軍事雑誌を中心に」を報告しました。本件についてはHPもご覧ください。

     

    2020.3.3 ホームページが完成しました。